負け犬の遠吠え

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負け犬の遠吠え
酒井 順子
講談社 / ¥ 1,470 /


さくさく読んだ。

いきなり、人を4つに分類するところから始まる。

  1. 負け犬
  2. 勝ち犬
  3. 男負け犬
  4. 男勝ち犬

男か女か、30過ぎで未婚か、の二つの軸で4つに分けてしまうのだ。このいきなりばっさり分けてしまうのを見て、ふと、高林氏の「UNIXにみる世代間の断絶」を思い出した。高林氏は、どちらが優れているのか論じたかったわけではなく、単に二つに分けれるよね。と、言っているだけである。

この本でも、何が「勝ち」で何が「負け」なのか、については、実は、あまり気にしていない。

そういった分類をした上で、「負け犬」と分類される人の生態について、様々な角度から筆者の実体験を元に語られている。また、なぜ「負け犬になってしまったのか」という自己分析は、天ツバな感じで、すごくおもしろい。

まぁ、そうやって、余裕を持って、一歩引いた立場で読めるのは、おれが男だからなのだろうか。ふと、思い立って、ちみもさんの日記を検索したら、「イタ面白本ということで女子にお薦め。」と、書いてあった。たぶん、「ああ、こういう人いるよね。私も含めて……(汗」と、思いながら読める人には楽しい本なのだろう。

この本がすごく話題になったのは、「勝ち」「負け」という言葉でくくってしまう大胆さ、そのセンセーショナルな響き、なんだろうとおもう。そのセンスに負けました。